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集団的自衛権の議論で一番の悪者は?

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政治に詳しくない僕が集団的自衛権について考えてみていいます。

僕は政治には詳しくないですが集団的自衛権容認に反対です。

ですが、賛成派の意見も聞かずにただただ反対していても視野が狭くなります。

賛成派の意見を勉強しているうちに僕の考えが変わることだってあるかもしれません。

で、賛成派の意見でよく目にするもの、海外から日本人を輸送している船を守れない、友達を守るのは当然だ論については前回のブログ「政治に詳しくない僕が集団的自衛権について考えてみた」でやはり釈然としない旨を述べました。

集団的自衛権賛成派の論旨を調べてみた

で、今回無知なりに更に賛成派の論旨を調べてみました。

一番よく目にするのが『中国脅威論』です。

主な論旨は以下です。

  1. 中国のここ10年の防衛予算拡大が異常だから脅威。
  2. 日本は輸入大国であり、石油等の資源が入ってくる航路であるシーレーンを中国に抑えられたらやばいから脅威。

うん。

確かに脅威ではあります。

そこに異論を挟みません。

で、釈然としないのはそれがなぜ集団的自衛権が必要ということに結びつくのかです。

僕は戦争は極力放棄する前提で個別自衛権で武力強化する派

改めて僕の基本的な考えを述べますと、戦争は極力放棄すべき、武力行使は日本への攻撃への防衛にのみ認められるべき、そのために武力が不足しているなら増強すべきという考えです。

これは個別的自衛権の範疇で、日本を他国の武力行使から守るために当然必要です。

そこに異論を挟む方はあまりいらっしゃらないと思います。

集団的自衛権賛成派「中国脅威論」に対する疑問

では、安部首相が言う日本を守るとは何なのでしょうか?

僕は武力行使が許されるのはあくまでも生命が危機にさらされる場合であると考えています。

安部首相が言う日本を守るということが日本人の命を守るということだとして、中国の脅威から日本人の命を守るために集団的自衛権が必要であることが釈然としません。

1.中国のここ10年の防衛予算拡大が異常だから脅威論に対する疑問

まず1.。

中国が脅威だとして、アジア諸国と中国が戦争をしている際に日本人の命が危機にさらされているでしょうか?

それだけでは日本人の命が危機にさらされていると断じることはできないのではないでしょうか?

その後中国が日本に攻撃してきたなら個別的自衛権で対処できますし日米安保もあります。

それに対し、その後日本に攻撃してくるに決まっているからその時点で攻撃しなければならないというのは少し横暴で、先に手を出したら正当防衛とは言えないのではないでしょうか?

2.シーレーンを中国に抑えられたらやばいから脅威論に対する疑問

そして2.。

まず、中国が武力攻撃によってシーレーンを抑えたら日本にどのような影響があるのでしょうか?

石油などの資源の輸出がコントロールされ、資源不足から価格が高騰することが想定されることは分かります。

資源不足による価格高騰を防ぐためという理由で、シーレーンが抑えられるようなアジア諸国への武力攻撃に対して武力行使をするのでしょうか?

それは自国の防衛ではなく、国際紛争を武力で解決しようとする行為にほかならないのではないでしょうか?

そりゃあ資源が高騰したら大変なことではありますが。

釈然としません。

それとも、そもそも日本へ資源が入らなくなることで、その後日本が攻撃を受けた際の戦争遂行能力維持の面も含め日本人の命が危機にさらされるという理由でしょうか?

もし後者であれば日本人の命が危機にさらされるのですから武力行使が必要な場合もあるように思えます。

しかしそれについては個別的自衛権で対処可能とする下記のような見解も見かけます。

今、日本の輸入量のうち、日本籍の船で運んでいるのは10.1%に過ぎません。日本の船会社が便宜上外国籍にしている船が55.2%、純粋の外国船も34.7%にのぼります。つまり、今のシーレーン防衛は、外国船を守ることを前提としているわけです。

安倍首相の「これまでの憲法解釈では守れない」という発言には、海上幕僚監部も「それでは、今までのシーレーン防衛は何だったのだろう」と失笑しています。これまでは、日本の存立に不可欠な物資の輸入確保は個別的自衛権の発動、として装備を整え、訓練してきたわけですから。

日本人避難民を運ぶ外国船を守るのもこれと同様のはずで、安倍首相は、何を根拠に守れないと言っているのか不明です。世界第2位の対潜水艦能力を持つ海上自衛隊は、ずっと違憲行為の準備をしてきたのか、となります。

出典:dacapo「米中の急接近という国際情勢を見誤るな いくつものウソと誤りに塗り固められた集団的自衛権行使容認論。」

ただし、個別的自衛権で上記が認められるのは日本が武力攻撃を受けて有事のときのみであるという見解もあるようです。

僕が今まで見た中では、集団的自衛権の必要性があるとすれば、このシーレーンの問題が一番微妙で難しいように感じました。

僕の考えでは、中国が武力攻撃によってシーレーンを抑えることが、本当に日本への武力攻撃と同等の侵害にあたるのであれば、日本への武力攻撃として個別的自衛権によって対処するのがよいのではないかと思います。

まとめ

なぜ個別的自衛権の見直しではなく集団的自衛権でなければならないのでしょうか?

そのあたりが釈然とせずにモヤモヤします。

個別的自衛権では日本人の命を守るために不十分であるという根拠は、少なくとも僕は釈然としておらず不明確であり、その可能性にはまだ議論の余地があるように思えました。

一方、個別的自衛権と集団的自衛権では、確実に後者の方が日本が戦争可能な範囲が拡大されます。

例え抑止力が高まるとしてもです。

それに、本当に抑止力になるのかも疑問です。

抑止力どころか日中の対立構造をより深刻なものとし、日中関係の緊張を高める結果になる危険性もはらんでいるのではないでしょうか?

中国の脅威から日本人の命を守る方法は、個別的自衛権か集団的自衛権かという議論以外にも、日中の友好関係を築くという対話による外交努力というものも政治家の重要な役割なのではないでしょうか?

やはり、根拠が不明確な個別的自衛権不十分というリスクと、日本が戦争可能な範囲が拡大されるという明確なリスクを比較した結果、僕の現時点での考えは集団的自衛権容認に反対のまま変わりません。

ただ、国民の賛成派も反対派も恐らく戦争したいと思っている人はいないと思います。

それぞれの考えから日本人の命を守るために賛成・反対しているのだと思います。

一番の悪者は賛成も反対もせず、何も学ぼうとせず無関心な人たちなのではないかと思います。

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