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コロナはただの風邪じゃなかった!致死率や後遺症などの違い

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が止まりませんね。

1日あたりの世界の新規感染者数は2020年7月18日時点で25万9848人、日本では662人、東京都では290人です。

世界の累計死者数は2020年7月18日時点で59万6742人、日本では985人です。

新型コロナウイルス感染症が流行し始めて緊急事態宣言が発令された頃が、日本が一番警戒していた時期のように思います。

ただ、緊急事態宣言での自粛疲れや、経済を回そうという声、実際に緊急事態宣言が再発令されていない状況などからか、『コロナはただの風邪』『コロナ脳』など、新型コロナウイルス感染症を警戒する人を揶揄するような言葉も多く目にするようになりました。

そこで、本当に新型コロナウイルス感染症はただの風邪なのか?騒ぐほどのものでないのかを少し調べてみました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは何なのか?

新型コロナウイルス感染症の概要

新型コロナウイルス感染症とはそもそもどのような病気なのでしょうか?

以下の記載がありました。

COVID-19とはcoronavirus disease 2019(2019年に発生した新型コロナウイルス感染症)を略した言葉です。SARS-CoV-2と呼ばれるウイルスが原因で起きる感染症ですが、2019年の終わりごろに発生したのを皮切りに、あっという間に世界中に感染が拡大しました。

新型コロナウイルスに感染すると、発熱や咳、息苦しさ、その他の症状が現れ、感染が肺に及んで肺炎が起きると呼吸困難に陥ります(図1)。

新型コロナウイルスに感染してもほとんどの人は軽い症状ですむようですが、中には重症化する人もいます。

出典:Wolters Kluwer 患者教育:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の概要(簡易)

また、以下の記載がありました。

 ヒトに感染するコロナウイルスとしては、風邪の原因ウイルスとしてヒトコロナウイルス229E、OC43、NL63、HKU-1の4種類、そして、重篤な肺炎を引き起こす2002年に発生した重症急性呼吸器症候群 (SARS)コロナウイルスと2012年に発生した中東呼吸器症候群 (MERS)コロナウイルスの2種類が知られています。
今回発生している新型コロナウイルスは、SARSコロナウイルスと同じベータコロナウイルス属に分類され、新型コロナウイルスの遺伝子はSARSコロナウイルスの遺伝子と相同性が高く(約80%程度)、さらに、SARSコロナウイルスと同じ受容体 (ACE2)を使ってヒトの細胞に吸着・侵入することが最近の研究で報告されています。

出典:日本ウイルス学会 新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症とは、SARS-CoV-2と呼ばれるウイルスによる感染症ということですね。

現在いわゆる『風邪』に分類されているコロナウイルスは4種で、新型コロナウイルス感染症の原因であるSARS-CoV-2は風邪の原因となるウイルスには分類されていません。

よって、この時点で新型コロナウイルス感染症は風邪ではないということがはっきりしました。

新型コロナウイルス感染症の後遺症

新型コロナウイルス感染症はほとんどが軽症で済みますが、肺炎などにより重症化して死亡するケースもあります。

では、死亡せずに退院できれば問題ないのかというと、そうではなさそうです。

以下の記載がありました。

厚労省や日本感染症学会の関係者らによると、COVID-19の患者が陰性となって退院した後も息苦しさのほか、倦怠感や発熱、味覚障害などのさまざまな症状に苦しむ症例が医療現場から相次いで報告されている。軽い頭痛や関節痛やめまい、食欲不振といった比較的軽い症例もある一方、自宅で酸素吸入が必要になったり、極度に疲れやすくなって職場や学校に通えず社会生活に戻れなくなったりする症例もあるという。

出典:サイエンスポータル 新型コロナ「後遺症」の原因を究明へ 厚労省が2千人対象に調査

厚生労働省は約2000人を対象に、2020年8月から後遺症の原因究明のための調査を開始するそうです。

風邪とは何なのか?

ちなみに、一般的なただの風邪とはどのような病気なのでしょうか?

以下の記載がありました。

風邪(かぜ)とは、上気道(鼻やのど)が微生物に感染することによって起こります。原因微生物の約90% はウイルスが占めており、残りの約10%は細菌、マイコプラズマ、クラミジアなどウイルス以外による感染です。
風邪(かぜ)ウイルスの数は200種類以上といわれており、どのウイルスが原因で起こったのかを特定することは困難です。また、同じウイルスでもいくつもの型があり、それが年々変異します。このため、一度感染したウイルスに対抗する免疫ができたとしても、次々に新しいウイルスに感染するため、繰り返し風邪(かぜ)をひいてしまいます。
なお、インフルエンザを起こすインフルエンザウイルスは風邪(かぜ)を起こすウイルスとは異なり、症状の重さも異なるので、別の病気だと考えておいた方がよいでしょう。

出典:くすりと健康の情報局 風邪の原因

風邪もほとんどがウイルスによって引き起こされるものですが、新型コロナウイルス感染症のように特定のウイルスを指すものではないんですね。

また、同じくウイルスから引き起こされるインフルエンザとも重症度などから別の病気と考えられるのが一般的のようです。

また、風邪の症状は局所的に発生し、肺炎などの合併症で重症化して死亡するケースはほとんど存在しないようですが、インフルエンザの症状は全身に発生し、肺炎などの合併症で重症化して死亡するケースもあり、風邪と比較して非常に感染力が強いようです。

新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの違いとは?

新型コロナウイルス感染症は風邪ではないことがわかりましたが、比較対象にあげられやすいインフルエンザとはどのような違いがあるのでしょうか?

感染速度の違い

感染速度の違いについて、以下の記載がありました。

インフルエンザの方が、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)と発症間隔(感染源の発症から2次感染者の発症までの時間)が短い。WHOによると、新型コロナウイルスの発症間隔は約5〜6日だが、インフルエンザの発症間隔は3日ほどだ。

出典:MIT Technology Review 新型コロナとインフルの似ているところ、違うところ=WHO報告

ウイルスに感染した人が発症してから、二次感染者が発症するまでの速度はインフルエンザの方が速いようです。

ウイルス排出期間の違い

ウイルス排出は、ウイルスに感染した人が周囲にウイルスを放出している時に発生します。

つまりウイルス排出期間中は周囲に感染させる状態にあり、インフルエンザよりも新型コロナウイルス感染症の方が排出期間ははるかに長いです。

インフルエンザのウイルス排出期間が通常症状が現れてから2日、最大1週間であるのに対し、新型コロナウイルス感染症は約20日で、37日目に排出していた症例もありました。

つまり、インフルエンザよりも長期間感染力を維持するということです。

致死率(死亡割合)の違い

日本の新型コロナウイルス感染者の致死率(死亡割合)は、暫定値ではありますが2020年7月18日時点で約4%です。

インフルエンザの致死率が0.1%未満なので、暫定的ではありますが、新型コロナウイルス感染症の致死率はインフルエンザの約40倍ということになります。

ただし、母数となる感染者数の全容が把握できていないこともあり、実際の新型コロナウイルス感染症の致死率はこれよりもかなり低くなる可能性があるようです。

それでも、専門家は概ねインフルエンザよりは致死率が高いという見立てをしているようです。

ただこの比較はワクチンも治療薬もあるインフルエンザとの比較なので、漫画の強さの格付けのようにウイルス自体の強さを比較する意図ではありません。

少なくとも、今分かっている範囲での数字では致死率は低くないと感じます。

治療薬とワクチンの違い

ご存知かと思いますが、インフルエンザは解明が進み、治療薬もワクチンもあります。

でも、新型コロナウイルス感染症にはどちらもまだありません。

僕は、特に治療薬がないことが決定的にインフルエンザと違います。

まとめ

新型コロナウイルス感染症がただの風邪なのかを調べてみましたが、原因となるウイルスはただの風邪のウイルスに分類されていないので、少なくともただの風邪ではありません。

また、ただの風邪とは以下の違いがあります。

  • 感染力
  • 重症化する度合い
  • 後遺症が発生する度合い

また、比較対象にあげられるインフルエンザとの決定的な違いは、未解明部分の多さ、ワクチンと治療薬がないことです。

新型コロナウイルス感染症について、『コロナはただの風邪』と言われている方の真意は分かりませんが、不正確な言葉の使い方は誤解を広めることになるのでやめていただきたいです。

インフルエンザなどの他の病気と比較して、他の病気でも死ぬし、後遺症もあるんだから怖がる必要はないという主張が散見されます。

ですが、罹患しても自分の意思で適切なタイミングで治療薬を処方してもらうことで、ほとんど後遺症もなく完治できる病気と、感染力が高く、確率はどうであれ、死ぬし、後遺症もあるけれど治療薬がないので、感染したら運任せで、自分の意思で死と後遺症を避けるための手段が実質感染予防しかない病気では、罹患することへの不安が違うのは当然だと思います。

それらの病気を致死率や重症化率といった確率論だけで比較して、予防策を同程度にすべきという主張は論理的に納得できません。

現時点の新型コロナウイルス感染症の致死率は約1/25です。

仮に1/25で実弾が入ったロシアンルーレットがあったとします。

その一方には誰でもできる簡単な攻略法があって、それをすればまず死ぬことはない。

一方には攻略法はなにもない。

攻略法がないロシアンルーレットを避けたいのは当然に思います。

感染したらあとはほとんど運任せという意味では新型コロナウイルス感染症も同じではないですか?

後遺症のことも含めて未解明の部分も多く、インフルエンザのようにワクチンも治療薬もない以上、感染しない、させない対策は継続しましょう。

今のところ、基礎疾患がある方や高齢者の方が重症化しやすいことが分かっていますが、自分がそれに該当しないから感染対策をとらなくていいということではなく、生活圏を完全に分離できない以上、自身が感染することはそれらの方々に感染させてしまうリスクがあることを十分意識していただきたいです。

高齢者や基礎疾患がある人なら死んでいいなどと、命を軽視することがいいことだとは思えません。

また、基礎疾患がない方や若い方でも、もしかすると一生後遺症に悩まされる、もしくは後遺症により合併症を引き起こしやすくなり、死亡リスクが高まることもあるかもしれません。

新型コロナウイルス感染症の現実的に一番早い終息手段は、抗体が永続的ではなさそうなので、恐らくワクチンや集団免疫ではなく、インフルエンザと同レベルの治療薬の完成かと思います。

その後はインフルエンザと同様、常にあるものとして付き合っていくのかもしれません。

過度な自粛、過度な反自粛に走って、個人の主張でお互いを攻撃し合っていては、長期的に新型コロナウイルス感染症から身を守りながら経済を回していくのは難しいと思います。

チームがバラバラにならないためには共通の作戦が必要です。

賛否両論あるとは思いますが、政府が掲げる『新しい生活様式』を共通の作戦として、ラグビーで話題になった『ワンチーム』として、新型コロナウイルス感染症から身を守りながら経済を回していきましょう!

まずは、テレワークやオンライン授業など、テクノロジーによって経済と両立できるのにやっていない方々は、緊急事態宣言を待たずにすぐにでもやっていただきたいです。

緊急事態宣言が発令されてしまえば、テクノロジーではどうにもならない業態の方々が休業により苦しみますし、移動制限により苦しむ業態の方々もいます。

どうかご協力の程宜しくお願いします!!

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